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営業の仮説力とは!? 【シリーズ完結】
2015年05月22日
先日、大阪でセミナーを開催しました。
私は京都府出身なので、普段は講演中に関西訛りが出ないよう気を遣います。
しかし、今回は場所が大阪ということもあり「関西訛りは多少許されるはず!」と勝手に決めつけて臨んできました。
そのおかげでいつもより気合を入れて話せたような気が・・・(笑)。
おかげ様で参加者の方々から「参考になった」という多くの声を頂くことができました。ご参加いただいた方々には心より御礼申し上げます。
それでは「拝啓 経営者様 本音ブログ」に入っていきましょう。
「営業の仮説力」は奥が深い領域です。
その気になれば1年間ずっとこのテーマでブログを書き続けていくこともできるのですが、今回のブログで本シリーズを完結させて新たなシリーズをスタートさせていきたいと考えています。
それと、ちょくちょく「読み切り番外編」を挟んでいきますので、これからも「拝啓 経営者様 本音ブログ」をよろしくお願いします。
それでは「営業の仮説力とは!?」の完結に向けて今週の内容に入っていきたいと思います。
本シリーズでは、
①ビジネスチャンス(具体的な案件)を創出する
②案件を前進させる
③クロージングする
という全てのフェーズに共通して必要となる以下の「仮説力に基づく営業の5つのアクション」について考えてきました。
「聴くこと」
「見ること」
「説くこと」
「推すこと」
「察すること」
これまで「聴くこと」「見ること」「説くこと」「推すこと」を述べてきましたので、残りは「察すること」となりました。
ということで今週は「察すること」について考えていきたいと思います。
営業の現場で求められる「察する力」とは、お客様の表情、口調、態度、これまでの商談でやり取りしてきた背景、などから「お客様が決して口にしないこと」を読み取る力のことを指します。
詳しく説明しますね。
商談におけるお客様への「質問」は、次の3つに分類することができるんです。
①質問すれば正確な回答を得ることができる質問
②質問しても正確な回答を得ることができない質問
③質問してはいけない質問
次に②の質問の「正確な回答を得ることができない要因」を次のように分類することができます。
(1)お客様が正確な回答を知らないから(勘違いを含む)
(2)お客様が正確な回答を答えたくないから
この分類を見れば、
なぜ「察する力」が必要になるかをご理解いただけると思います。
そうです。
②‐(2)と③です。
②‐(2)の「お客様が正確な回答を応えたくない質問」と、
そもそも常識として「③質問してはいけない質問」が存在するから、
「察する力」が必要になる、ということなんです。
営業の方なら「意思決定に影響を与える要因」を知りたい、と思うのは当然ですよね。
しかし、この要因をストレートに質問するのって、相手によってはとても危険なんです。
相手は人間であり、人間で構成される組織の中で動いている。組織における部門間の力関係はバランスが取れているわけではない、ということを認識しておかなければならないです。
これを分かりやすく例えると「この会社は営業部門の組織パワーが強い」などと表現したりするんですよね。
主に②‐(2)の「お客様が正確な回答を応えたくない質問」、「③質問してはいけない質問」に該当するのは、この「人間に端をなす組織パワー」に関すること、なんですよね。
だから営業パーソンは、「察する力」を存分に発揮して、お客様の「人間に端をなす組織パワー」の状況を読み取り、「何を質問するのか」を瞬時に判断しなければならない、しかるべき対応を取らなければならない、ということなんです。
相手は人間です。
様々な事情を抱えています。
答えたくても答えられないことも多々あるでしょう。
質問してほしくないことも多々あるでしょう
常に先回りし、先手を打つことのできる営業パーソンはお客様から信頼されます。
なぜ先回りできるのか?
なぜ先手を打つことができるのか?
それは・・・、
「・・・かもしれない」
という仮説力が根底にあるからですよね。
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