- ホーム >
- それってブラック企業!?
それってブラック企業!?
2013年10月04日
ここ数年、
「ブラック企業」というキーワードがあらゆるメディアで取り上げられています。
日テレで「ダンダリン 労働基準監督官」という連ドラもスタートしました。
社会的に注目されるテーマであるため、
今回は「ブラック企業」について述べたいと思います。
まず、ブラック企業の定義ですが、ここの解釈を間違えると
「愚痴の多いサラリーマン」
を増やすだけになってしまうので注意が必要です。
ブラック企業を定義するとき、まず最初に分類すべきことは、
社会に対してブラックなのか?
社内に対してブラックなのか?
ということです。
社会に対してブラックというのは、
詐欺まがいのビジネスや劣悪なクオリティの商品・サービスを提供する企業
を指します。
社会に対してマイナスを与える企業は、
考える余地もなく「ブラック企業」といえるでしょう。
慎重に考えなければいけないのは、
社内に対する面でのブラック企業の定義です。
賃金的要素:賃金が安い
時間的要素:極端に長い労働時間
心理的要素:過重な心身の負担
一般的にブラック企業の社内面での要素として挙げられるのは、
この3つだと思います。
悪意をもって社員を雇用した上で、
この3つの要素を満たす企業については、
考える余地もなく「ブラック企業」といえるでしょう。
ちなみに、重要なポイントは「悪意をもって」の部分です。
私はこれまで多くの経営者の方とお会いしてきました。
そして、私がお会いした経営者の中に「悪意をもって社員を雇用する」ような方は一人もいませんでした。
人それぞれ表現は異なるものの、「事業を守りたい」、「社員を守りたい」という思いをお持ちの方ばかりでした。
この経営者の会社の中には、
社員の賃金が安く、残業続きで労働時間も長く、1人ひとりの仕事の責任も重い、という企業も多々ありました。
事業環境が厳しく、ボーナスも十分に支給できない中、限られた社員で多くの業務を遂行する。
人数が十分ではないため一人当たりの責任は重く、労働時間も長くなる。
はたしてこの会社はブラック企業でしょうか?
私の目から見れば、この会社がブラック企業であるはずがありません。
しかし、社員はどう思ってるのでしょうか。
とくに若い世代の社員はどう思っているのでしょうか。
・うちの会社は給料が安い
・うちの会社は長時間残業はあたりまえ
・うちの会社は予算達成の責任を厳しく追及してくる
「だからうちの会社はブラックだ」
そう思っている社員もいるかもしれません・・・。
一方で、
・給料は安いがうちの会社の事業には魅力がある
・成果を出すためなら遊ぶ時間を削ってでも仕事に邁進しよう
・若いのに責任感をもって仕事ができるので励みになる
「だからこの会社で働くことは自分にとって意義がある」
こう考える社員もいるはずです。
まったく同じ会社で、同じ仕事をしていても、
1人は「ブラック企業だ」といい、もう1人は「意義がある」という。
何が言いたいのかというと・・・、
ほとんどの場合、
「ブラック企業」というのは受け取る側の「考え方」に依存するということです。
そして、
考え方が甘い人ほど、
すぐに自分の会社を「うちはブラック企業だ」と言いたがります。
今は、メディアが「ブラック企業、ブラック企業」と煽り立てるので、
なおさら拍車がかかっています。
私はこの現状を「悲しい」と感じています。
自分の人生を実り多きものにできるかどうかは、自分の「考え方」に依存します。
自分の人生に目的をもって、前向きに仕事に取り組み、自分自身を成長させようとするマインドを持つ人の方が、絶対に充実した人生を歩めると思います。
だって冷静に考えれば、ブラック企業の3要素を裏返せば、
・給料は高い方がいい
・労働時間は短い方がいい
・責任は軽い方がいい
ということになります。
要は「ラクしたい」だけの「ブラック社員」の考え方になるわけです。
「私は、責任を負わず、短い労働時間で、高い給料が欲しいです!!」
採用面接の際に、そう自己主張し、それでも採用された人だけが、「うちの会社はブラック企業だ」と言う権利があるのかもしれません。
でも、そんな人は採用されるわけありませんよね。
「うちの会社はブラック企業だ」という前に、
自分自身が「ブラック社員」にならないように気をつけましょう。
経営者の方は、
いくら有能でも「ブラック社員」を採用したり、
要職に登用するのだけは避けましょう。
「能力の高い人」ではなく、「人格の高い人」がリーダーには相応しい。
京セラ創業者、稲盛和夫さんの言葉です。
お忘れなく。
- «前の投稿
おそるべき大企業病!? - »次の投稿
恐ろしや!倒産企業の共通点!?