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レジェンドな経営者と反面教師の本音ブログ

営業の仮説力とは!?⑪

2015年01月30日

今日、東京は本当に寒かったですね。

午前中は積もるほどの雪が降り、公共交通機関に様々な影響が出ていました。

ありがたいことに私は何の影響も受けなかったですが、電車の遅れなどでヒヤヒヤされた方も多々おられたことと思います。

 

そういえばたまたま乗ったタクシーの運転手さんが、

「こういう雪の日はタクシーを利用する人が急に増えて儲かるんですよぉ~」

と嬉しそうに仰っていました。

 

悪天候は多くの人を困らせることになるわけですが、

「困る人」がいるからこそ、それを「助ける」ためのビジネスが存在するわけですよね。

 

そして、そのビジネスは「助ける」という行為を通じて「助けてもらう側」にも「助ける側」にも「喜び」をもたらすもの、なんだと思います。

 

タクシーの中からぼんやりと都心の景色を見ながら「ビジネスという存在が人間に与えてくれる恩恵に感謝しなきゃなぁ~」と改めて感じました。

 

 

 

それでは、

今週の「営業の仮説力とは!?」に入っていきたいと思います。

 

 

 

前回のブログでは、

①ビジネスチャンス(具体的な案件)を創出する

②案件を前進させる

③クロージングする

という全てのフェーズに共通して必要となる以下の「仮説力に基づく営業の5つのアクション」のうち、

 

「聴くこと」

「見ること」

「説くこと」

「推すこと」

「察すること」

 

「見ること」に焦点を当てて掘り下げていきましたね。

 

 

 

具体的には、

「顧客企業を訪問し、応接室(会議室)に通され、顧客の担当者と面談し、顧客企業を後にする」という一連の動産の中には「見ること」を通じで得ることのできる情報が満載であり、仮説力をフルに発揮して「目に飛び込んでくる情報」から『企業の価値観・文化・風土』「推察」することが重要になる、と述べました。

 

 

特に・・・、

初めて訪問する顧客の場合、何も考えない状態で受付から応接室(会議室)に通されてしまう営業パーソンと、

「目に飛び込んでくる情報」から企業の価値観や文化を読み取ろうとしながら応接室(会議室)に通される営業パーソンとでは、

スタートの段階から「目に見えない差が生じている」ということでしたね。

 

 

 

今週も引き続き「見ること」について考えていきたいと思います。

 

 

 

 

「目に飛び込んでくる情報」から企業の価値観や文化を読み取る、ということについて、営業パーソンはどのような仮説を持っている必要があるのでしょうか?

 

 

難しく考える必要はありません。

細かい仮説を一つひとつ挙げていくとキリがありませんので考えるべきことは「何を見て、何を推察するのか」についてのポイントです。

 

 

 

実は、このポイントは人間が初対面の人と対峙した際、瞬時に、無意識に相手を評価するポイントとほぼ同じなんですよね。

 

 

 

では、人は初対面の人と対峙した際、いったい何を見ているのでしょうか?

 

 

 

必ず見ているポイント、そして何らかの判断を下しているポイントがあるので、それを一つひとつ考えていきましょう。

 

 

 

一つ目は「ヒト」の観点です。

 

初対面の人と対峙した際、人は瞬時に、そして無意識に相手の表情やしゃべり方、行動そのものに現れる特徴を「目に見える情報」として取り込み、何らかの推察を行います。

 

この観点を企業の観察に応用するのです。

 

・受付の対応

・応接室(会議室)までの案内の所作

・お茶の出し方

 

例を挙げればキリがありませんが、「人間」という切り口からその企業を観察する、ということですね。

 

来客者を目にすると全社員が立ち上がって「いらっしゃいませ!!」と挨拶してくる企業もあれば、来客者に対する気遣いを全く感じることのできない企業もありますよね。

これらの情報は、その企業の社員に対する教育の考え方や経営層の価値観などを推察するヒントを与えてくれます。

 

 

二つめは「モノ」の観点です。

 

初対面の人と対峙した際、人は瞬時に、そして無意識に相手の服装(ファッションセンス)や身に着けている装飾品、乗っている車や住んでいる家などの特徴を「目に見える情報」として取り込み、何らかの推察を行います。

 

この観点を企業の観察に応用するのです。

 

・壺や絵画などの調度品

・表彰状やトロフィー

・応接室の家具

 

こちらも例を挙げればキリがありませんが、「モノ」という切り口からその企業を観察する、ということですね。

 

豪華絢爛な応接室、高価そうな調度品を揃える企業もあれば、質素な応接室、絵画の一枚も飾られていない企業もあります。

これらの情報から「お金の使い方」や「お客様をもてなす姿勢」などについて推察していくことができますよね。

また、目立つところに飾られる表彰状や認定書は、来客者(とくに自社の顧客)へ訴求したいことが何なのかを見い出すことができます。

 

 

 

三つめは「清潔さ」の観点です。

 

初対面の人と対峙した、人は瞬時に、そして無意識に相手の清潔感を「目に見える情報」として取り込み、何らかの推察を行います。

 

この観点を企業の観察に応用するのです。

 

・オフィス全体の整理整頓状況

・清掃状況(ホコリのたまり具合)

・トイレ

 

整理整頓を徹底していることが見て取れる企業もあれば、机の上に資料が山積み、書類棚なども見るからに散らかっている、といった企業もありますよね。

特に来客者に見えることが想定される箇所まで整理整頓・清掃が疎かにされている企業は、様々な点で「雑」な可能性がありますよね。

 

それと・・、詳細は控えますが「トイレの清潔さ」はとても重要です。

 

 

このように「ヒト」「モノ」「清潔感」という3つの観点だけでも、その企業がどういう価値観を持っているのか、経営層が何を重視しているのか、を推察することができるわけです。

 

 

これは「仮説営業」の話をしている中で繰り返し述べているのですが、念のためここでも申し上げておきます。

 

 

推察する段階で「正解を導く」必要はありません。

 

 

「かもしれない」のレベルで十分なんです。

 

「かもしれない」という観点があるということは、根本的に「顧客のことを知ろうとしている」ということの表れなんですね。

 

 

 

ビジネスの基本は、「相手を知ろうとすること」から始まるといっても過言ではありません。

 

お忘れなく。

 

 

 

 

 

 

 

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