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営業の仮説力とは!?②
2014年11月14日
先週から新シリーズとなる「営業の仮説力とは!?」がスタートしました。
本シリーズでは、新規開拓や案件創出に向けたプッシュ営業、提案が軸となるソリューション営業、に絶対に必要となる「仮説力」について、できるだけ詳しく述べていきたいと考えています。
前回のブログでは、営業パーソンがプッシュ営業、ソリューション営業に取り組む上で、大前提として理解していなければならない「ニーズ」と「ウォンツ」の違いについて述べました。
その中で、自動車会社フォード・モーターの創設者であり、アメリカの多くの中流の人々が購入できる初の自動車を開発・生産したヘンリーフォードの言葉をご紹介しましたね。
『もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えていただろう。』
お客様が求めるのは、
ウォンツの位置付けとなる「目の前の製品やサービス」ではなく、
ニーズの位置付けとなる「本質的な価値」である、
ということでした。
顧客の本質的なニーズに目を向けぬまま、自社の製品やサービスをプッシュ型で売り込もうとしたり、強引に提案しようとしても良い結果には結びつかない。
営業パーソンは、
大前提としてこの考え方を理解しておく必要がある、
ということです。
それでは今週の内容に入っていきたいと思います。
営業の仮説力は、営業に関する全てのフェーズで発揮される力といえます。
具体的には以下の3つのフェーズに対して仮説力が必要になる、ということです。
①ビジネスチャンス(具体的な案件)を創出するための仮説力
②案件を前進させるための仮説力
③クロージングのための仮説力
今回は、
①ビジネスチャンス(具体的な案件)を創出するための仮説力
に焦点を当てていきたいと思います。
ビジネスチャンスの創出に向けて仮説を立てる際に、真っ先に考えるべきことは「誰に?」です。
営業戦略の基本構造は、
「誰に」
「何を」
「どのように」
でしたよね。
仮説を立てる際も同じです。
ビジネスチャンスの創出に向けて「アプローチする顧客の優先順位付け」が必要になる、ということです。
これはマーケティング用語で表現すれば「顧客ターゲティング」になるわけですが、残念ながら多くの企業で「顧客ターゲティング」のための有益な情報が不足している、という現実があります。
ここでいう有益とは何を意味するのかお分かりでしょうか?
そうです。
他社では入手できない情報、を意味しています。
情報提供会社からリストを購入して実施する顧客ターゲティングは、
誰でもできる顧客ターゲティング、ですよね。
自社だからこそ立てられる「仮説」
自社だからこそターゲティングできる「顧客」
ここに価値があることを知っておいてください。
そして・・・、
「顧客ターゲティング」に有益となる情報があるか否かで、スタートの段階から「差」が生じることを知っておいてください。
SFA・CRMの活用を軸に営業のPDCAサイクルが適切に機能している企業であれば、「仮説」に基づく「顧客ターゲティング」に必要な有益な情報が蓄積・共有されている、ということなんですね。
ビジネスチャンス(具体的な案件)を創出するための仮説力は、
営業パーソンだけに依存する力では無い、
ということをご理解ください。
そのことを踏まえて、次のことにも留意してください。
それは、
ビジネスチャンス(具体的な案件)を創出するための「顧客ターゲティング」は、
「できるだけ具体的な仮説」を立てて実施することが好ましい、です。
要は、抽象的な切り口で「顧客ターゲティング」をしてしまうと、対象がぼやけてしまい、後に実施する「ニーズの想定」に悪い影響を与えてしまう、ということですね。
「できるだけ具体的な仮説」を立てるためには、
「今ある情報」に加えて、
「今からでも得られる情報」を可能な限り集める必要がありますよね。
少し長くなったので、続きは次回のブログに譲りたいと思います。
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