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営業の「かもしれない」とは!?⑬
2014年10月17日
先週の「拝啓 経営者様本音ブログ」は、急性胃腸炎のため急遽お休みしました。本ブログをご愛読いただいている方にはご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。体調はすっかり回復しておりますので、引き続きよろしくお願いします。
それでは気を取り直して、本題へ入っていきたいと思います。
営業の「かもしれない」とは!?も今回で13回目となりました。
お客様が動かない要因が「お客様本人の中に原因がある」場合を、
以下の①~④に分類し、
①組織的な権限・影響力:強い 情報量:十分
②組織的な権限・影響力:強い 情報量:不十分
③組織的な権限・影響力:弱い 情報量:十分
④組織的な権限・影響力:弱い 情報量:不十分
それぞれのケースに焦点を当てて掘り下げてきました。
前回のブログでは、
「③組織的な権限・影響力:弱い 情報量:十分」に焦点を当てましたね。
具体的には、
相手に組織的な権限がなく、組織内に及ぼす影響力も弱い場合に、真っ先にアンテナを立てるべき「かもしれない」として、
「この人は直属の上司なら動かせるかもしれない」
「この人は直属の上司すら動かせないかもしれない」
の2つをご説明しました。
そして、この2つの「かもしれない」を見極めるための最高のツールが、
自分の上司
でしたね。
相手の上司に会わせて欲しいと打診するのは、目の前にいる本人のプライドを傷つける可能性がある。
だから、自分の上司と相手の上司を引き合わせることを打診してみて相手の反応を見極める、ということでした。
目の前にいる相手が「直属の上司すら動かせない」ようなタイプであれば、
貴重な営業リソースをこの人に投じることは「ムダ」になるので、早々に撤退し、同じ企業に対して別ルートからアプローチできないかを模索する、思い切って見切る、かのどちらかを選択することをお勧めしました。
要は、
「見切る」ことの判断基準と大切さをご理解いただきたかった、ということです。
今週も前回の続きを述べていきたいと思います。
『これまで何度も商談を重ね、多くの情報を提供してきたにも関わらず、お客様の動きがどうも鈍い。どうやら組織的な権限や影響力が弱く、社内で上手に立ち回ることができないようだ。そこで、「お客様の上司」にアプローチすることを考え、「自分の上司」との引き合わせを打診したところ、時間はかかったものの何とか了承を得ることができた。』
という状況を前提にして、話を進めていきたいと思います。
先週も述べましたが、
優秀な営業パーソンは、上司の使いどころを良く知っています。
更に、
優秀な営業パーソンは、上司を上手に使うことができるんですよね。
「上司を上手に使う」という表現に違和感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、別の表現をすると「上司のパフォーマンスを最大化することができる」ということなんです。
これは営業力強化研修の場などでも良く説明するのですが、
そのお客さんと直接コミュニケーションを取っている営業パーソンと比較すると、同行を依頼される上司は圧倒的に情報量が不足している、ということなんです。
上司のパフォーマンスを最大化できる営業パーソンというのは、そのことを十分に理解しているんですよね。
つまり、
部下が上司に同行を依頼する際の「依頼の仕方」によって、上司のパフォーマンスは大きく変わってくる、ということなんです。
上司の立場で考えてみてください。
部下から同行を要請されることは、上司としては「嫌な気分」にはならないはずです。自分を頼りにされている、と感じることもできるので張り切る上司の方も多いことでしょう。
「いっちょ良いところを見せてやるか」
そんな気持ちで部下の商談に同行する方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、
上司のパフォーマンスを最大化できる営業パーソンは、
「同行してもらうだけ」にはそれほど価値が無い、ということをよく知っています。
何が言いたいのかというと、
上司のパフォーマンスを最大化できる営業パーソンとは、
「上司に同行してもらうだけ」ではなく、同行してもらって「何をしてもらいたいのか」を明確にする力を持っている、ということなんです。
そして、「何をしてもらいたいのか」を明確にすることができるので、事前に上司に与えておくべき情報を取捨選択することができる、ということなんです。
上司の使い方が下手な営業パーソンは、
ただ漠然と商談の状況を説明し、「同行をお願いします」「頼りにしてます」というスタンスなんですよね。
要は「同行してもらうこと」を目的にしてしまう、ということです。
もう一度、申し上げます。
優秀な営業パーソンは、
上司の使いどころを良く知っているし、上司を上手に使うことができます。
同行とは、
「商談を上司に丸投げして助けてもらう」ことが目的ではなく、
「上司にしてもらった方が良いこと」を依頼することが目的なんです。
だから営業パーソンは考えなくてはなりません。
「上司に何をしてもらったらこの商談はより良い方向に進むのか?」ということを。
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