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営業の「かもしれない」とは!?⑨
2014年09月12日
営業の「かもしれない」シリーズも今回で9回目となりました。
前回のブログでは、
「自分はお客様のことを全然分かっていないのかもしれない」
ということを前提に、
お客様のことを深く知るために必要な力として「聴く力」
について述べました。
お客様のことを深く知るためには、
「自分が必要な情報が何なのか」
「相手に気づいて欲しいことが何なのか」
「着地させたい方向がどこなのか」
を分かっている必要がある、とご説明しました。
そして、
これらの力は「仮説を立てる力」と言いかえることもできるということで、
聴く力の源泉は仮説力にあり
ということお伝えしました。
今週は、この「仮説力」に焦点を当てていきたいと思います。
「仮説力」とは、まさに「かもしれない」を考える力といえます。
分かりやすく表現を変えると、
「結論」を先に導き出す力、
ということです。
ちなみに、日本学校の教育は「仮説力」よりも「分析力」に偏っています。
算数、数学などは、与えられた条件に「計算」を加えて結論を導きますよね。
英語、国語などは、与えられた文章を「読解」して結論を導きますよね。
「計算」することも、「読解」することも、
「結論に向けて分析している」ということになるんです。
我々日本人は、長年の学校教育で「分析すること」を求められてきたため、無意識のうちに「結論を導くための条件を先に欲しがる」といわれています。
テストの問題は、結論を導くために必要な条件が全て与えられていますよね(そうでなければ問題として成立しません)。
しかし・・・、
営業の現場ではそうはいきません。
こちらが最適な提案をするのに十分な情報をお客様が与えてくれるケースは稀だといえます。
だから必要になるんです。
先に結論を導き出す「仮説力」が。
そして、先に「結論」を導き出すためには、
「結論」のパターンをどれだけ把握しているのか、
が問われることになりますよね。
これを営業の現場に置きかえると、
顧客のニーズ・ウォンツをどれだけ理解しているか?
ということです。
ニーズとウォンツの違いを述べると話が本題からそれてしまうので割愛しますが、要は自社の顧客が「欲しい」と考える事項、「解決したい」と考える事項について「どれだけのパターンを認識しているか?」ということです。
自社の製品・サービスをお客様はなぜ買うのでしょうか?
「それは千差万別ですよ~」という声が聞こえてきそうですが、その千差万別の中に「仮説力」を鍛えるタネがあります。
仮説を立てることができるから、
「自分が必要な情報が何なのか」が明確になるわけです。
仮説を立てることができるから、
「相手に気づいて欲しいこと」「着地させたい方向」が明確になるわけです。
ちなみに「仮説」は間違っていても何の問題もありません。
またすぐに別の「仮説」を立てればいいだけです。
これまでの御用聞き営業、プル型営業から提案営業、プッシュ型営業への転換を営業現場に求める企業が増えてきています。
提案営業、プッシュ型営業には「仮説力が求められること」を忘れないでくださいね。
さて、3週に渡って、以下のテーマのうち「②組織的な権限・影響力:強い 情報量:不十分」に焦点を当ててきました。
お客様が動かない要因=お客様本人の中に原因がある
①組織的な権限・影響力:強い 情報量:十分
②組織的な権限・影響力:強い 情報量:不十分
③組織的な権限・影響力:弱い 情報量:十分
④組織的な権限・影響力:弱い 情報量:不十分
次週は、
「③組織的な権限・影響力:弱い 情報量:十分」というケースに焦点を当てていきたいと思います。
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