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真似て優るは勝る者!?
2014年02月21日
『経営者というものは、私は、広い意味で芸術家やと思うのです。
というのは、経営というものは一種の総合芸術と思うからです。
一枚の白紙に絵を描くその出来栄えいかんで良い芸術家と評価され永遠に残る。
要するに、白紙の上に価値を創造するわけですわな。
これ、経営と同じです。』
「経営の神様」として世界中から尊敬の念を集める故松下幸之助氏の言葉です。
経営というのは「芸術」と等しい旨を述べておられるわけですが、
私は松下幸之助氏のこの考え方に心から共感しています。
なぜなら「ビジネス」は「芸術」と同じで、まったくの「無」から創造できるものではない、と考えているからです。
ビジネス、音楽、絵画、彫刻、小説、詩、演劇などは、よほどの大天才でもない限り、まったくの「無」から創造するのは相当難しいと思います。
ほとんどのアイデアは他の作品を参考にしているのが常ではないでしょうか。
例えば、モーツァルトです。
モーツァルトの残した名曲の中には、先輩の作品から素材を借用した、いわゆる「パクリ」の作品が多々あることは、よく知られています。
それでもモーツァルトが天才音楽家と言われるのは、パクったモーツァルトの音楽の方が「原曲より明らかに優れていたから」だと言われています。
ちなみにモーツァルト以外にもパクったと思われる作品は山ほどあります。
PUFFYの『サーキットの娘』は、
リロイ・アンダーソン作曲『そり遊び』のパクリでは!?
TVアニメ『巨人の星』の主題歌は、
軍歌『ラバウル小唄』のパクリでは!?
映画『スター・ウォーズ』のテーマは、
プッチーニ作曲・歌劇『マノン・レスコー』のパクリでは!?
同じく映画『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーのテーマは、
マーラー作曲『交響曲第七番「夜の歌」』のパクリでは!?
ちなみにですが、
私は「パクり」を推奨する考え方を持っています。
ただし、
「より良いものを生み出すためにパクる」のであって、
「楽をするためにパクる」のではない、ということを付け加えておきます。
あるサイトで次のような言葉を見つけました。
早稲田大学商学学術院の井上達彦教授の言葉です。
「日本企業の多くは独創性を追求しているが、実は独創性について誤解しており、模倣を避けようとしている。この姿勢を改めなければならない」
この言葉、思いっきり共感します。
現代社会はモノやサービスで溢れている、と言われますが、それって完璧な状態なのでしょうか?
もし「今」が完璧なのであれば、新たなモノやサービスは今後生まれてこなくなってしまいます。
そんなわけありませんよね??
「今」が完璧なわけがありません。
今後も次から次へと新らしいモノやサービスが生み出されていくでしょう。
そして、その新しいモノやサービスが、顧客ニーズを満たすものであれば、社会からどんどん受け入れられることになるでしょう。
そして、その新しいモノやサービスは、ほとんどが「何かをパクったもの」だといえるでしょう。
これって何を意味するかというと・・・、
顧客にとっては、それがパクられたものなのか、ゼロから創作されたものなのかは、ハッキリいってどうでも良い、ということです。
顧客は「自分のニーズを満たしてくれるモノやサービス」を必要としています。
その原理原則は変わらない。
今の社会は、昨日今日できた社会ではなく、先人たちが長い年月をかけて発展させてきたわけですから、
「先にあるモノ」を参考に、「より良いモノ」を生み出すという考え方が重要なのではないでしょうか?
「何か新しい価値を生み出したい」のであれば、「温故知新」ですよね。
次の世代へ「より良い社会」を引き継ぐことができるように、
「今」を生きる我々で頑張りましょう!!
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