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茹で上がる前に変革を!
2013年08月27日
私はテレビ東京の「カンブリア宮殿」という番組の大ファンです。
先日、ある会社の復活劇が放送されていました。
ご覧になられた方も多いと思いますが、内容は一言でいうとこんな感じです。
栄耀栄華を極めたヒット商品は、時代の流れと共に市場競争力を喪失してしまう。
そんな中、社員は過去の栄光を引きずり、長年の“老舗体質”から抜け出せない。
その結果、売上高は減少の一途をたどり、2003年には30億円もの赤字を計上してしまう。
ここで救世主として、新たな社長が外部から登場する。
社長は、「このままでは、茹でガエル!」と強烈なメッセージを社内に発信。
大胆な組織改革を実行し、どん底からの復活劇を成し遂げる。
※茹でガエル(現象)
ビジネス環境の変化に対応する事の重要性、困難性を指摘するために用いられる警句のひとつ。2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する。
あえて社名を伏せ、内容をざっくり書いたのには理由があります。
それは、この内容をさらにシンプルに表現することで、「衰退する企業の歩む道」が見えてくるからです。
「栄耀栄華を極めたヒット商品・・」
⇒ ①過去は良かった
「時代の流れと共に市場競争力を喪失・・」
⇒ ②現在は厳しい
「社員は過去の栄光を引きずり、長年の“老舗体質”から抜け出せない・・」
⇒ ③今までのやり方は変えない・変えることができない
「売上高は減少の一途をたどり、2003年には30億円もの赤字を計上・・」
⇒ ④業績は悪化
いかがでしょうか?
シンプルに表現すると企業の成長と衰退のターニングポイントは、「事業環境の変化に合わせて、今までの『やり方』を変えられるかどうか」にあることが見えてきます。
事業環境はとっくに変わっているのに過去の成功体験やこれまでの慣習にしがみつき、何も変わらない、自分たちの『やり方』を変えようとしない・・・。
そんな企業がこれからの時代を生き抜くことができるとはとても思えません。
では、この『やり方』をもう少し深掘りしてみましょう。
『やり方』とは、一言でいうと、マネジメントの「仕組み」、「行動」、「意識」の3つです。
そして、『やり方』を変える、とはシンプルに表現すると、こういうことです。
マネジメントの「仕組み」を変革することで、社員の「行動」に変革をもたらし、この「行動」を継続させることで「意識」の変革を実現する。
営業面の体質変化において、SFA・CRMの導入ほど有効な手段はありません。
高いお金を払って精神論の営業研修を受講するぐらいなら、迷わずSFA・CRMを導入し、マネジメントの運用を根底から見直すことをお勧めします。
さて、話を元に戻します。
仕組み ⇒ 行動 ⇒ 意識 という流れで『やり方』を変革する上で、SFA・CRMツールの導入は、「仕組みの変革」に位置付けられます。
おっと、ここで注意が必要です。
(ここからが本当に言いたいこと、すなわち本音です)
SFA・CRMツールを導入するだけでは、「仕組みの変革」は完了しません。
それは「仕組みの変革の一部に過ぎない」ということをお忘れなく。
営業マネジメントにおける「仕組みの変革」を完了させるためには、もう一つ重要なことがあります。
それは、自社の営業力を最大限に高めるためのマネジメントサイクル(PDCAサイクル)の設計です。
SFA・CRM導入の失敗は、この工程を素っ飛ばし、システム導入案件(SI案件)と位置付けてしまうところからスタートするのです。
マネジメントのあるべき姿を描くことと、SFA・CRMツールを導入することはワンセットです。
両方の要素が揃ったとき、初めて「仕組みの変革」が完了するということをご理解ください。
次週は、『やり方』を変える上でさらに大切といえる「仕組みの変革から行動の変革に進むための重要事項」を本音で述べたいと思います。
ちなみに冒頭に紹介したカンブリア宮殿に登場した会社は、見事に『やり方』の変革に成功しました。
森下仁丹株式会社の駒村 純一(こまむら・じゅんいち) 氏
尊敬する経営者リストに速攻で追加しました!
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