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PDCAサイクルの本質とは!?⑤
2014年04月15日
4月も中旬に入ったというのに時より肌寒い日がありますね。
ここ数年の異常な気候変化が、ついに春にまで顔を出し始めてきたのでしょうか。気候変化といえば、あと数か月で「夏」が来ますね。ここ数年と同様、今年もやはり「猛暑」なんでしょうか・・・。想像するのも恐ろしいので、現在の過ごしやすい季節を思いっきり楽しみたいと思います。
ちなみに、この世に生を受けて僅か40年ほどしか経過していませんが、この40年間だけを見ても随分と色々なものが変化しました。先ほどの気候はもちろんのこと、人、社会構造、世相、社会人の意識、ファッション、価値観など、あらゆる変化を目の当たりにしてきました。
人間には「変化を嫌うDNA」が組み込まれているそうです。潜在意識の中で「現状を維持しようする力」が働くらしいのですが、長い目で見れば世の中は確実に変化しているわけですよね。
せっかくならその「変化」というものを楽しんだ方が絶対に得だと思うのですが皆さんはいかがでしょうか。
変化には、ある種の「リスク」があります。
だからこそ人間には長い歴史の中で「変化を嫌うDNA」が組み込まれたわけですが、大切なのは「変化を嫌うこと」と「変化から逃げること」を一緒にしないこと、だと思います。
「リスクがあるから変化を嫌う」のは人間である以上、仕方ありません。
しかし、世の中は確実に「変化」するのです。世の中が変化するということは、自分を取り巻く環境も確実に変化するということです。
だから・・・、
「変化から逃げてはいけない」
「リスクがあるから変化するのは嫌だけど、避けて通ることはできないので、この変化を受け入れる覚悟を持つ」
ことが必要なんだと思います。
特にビジネスマンには、このマインドが必要になる、と私は考えています。
実は・・・、
「PDCAサイクル」の最適な運用にも、この「変化を受け入れる覚悟」が必要なんですよね。
それは何故か。
「PDCAサイクル」の最適な運用 = スパイラルアップ
という構図が成り立つからです。
スパイラルアップとは、ネクストステージへの成長と言い換えても良いかもしれません。
要は、同じことを繰り返すのではなく、確実にレベルを上げていく、ということですね。
同じところをグルグル回る「PDCAサイクル」は運用に失敗している、ということをお忘れなく。
前置きが長くなりましたが、今週も引き続き企業経営における「戦略実行のPDCAサイクル」をテーマに進めていきたいと思います。
前回は、「見える化」そのものに価値はなく「見えた後、どうするのか?」が重要であり、それはツールや方法論の問題ではなく「人間側の問題」である、ということをご説明しました。
つまり、ITを使って情報を「見える化」するだけでなく、「情報を見て、適切に判断し、行動する」ことができるようにするための「人材教育」が必要になる、ということでしたね。
先週に続き、今週も「PDCAサイクル」の「C」について、深掘りしていきたいと思います。
「戦略実行のPDCAサイクル」を最適に運用する上で、最も重要なのは「P」であり、「P」は「C」と繋がっていることが重要だとこれまでのブログで述べてきました。
ちなみにですが「C」すべき指標は、経営層、マネジメント層、現場層(担当者個人)のそれぞれで当然異なってくるわけです。
経営層は、会社全体を俯瞰的な立場から見て「C」すべき指標を追いかけますよね。
マネジメント層は、自身が管理するチーム全体をマネジメントするのに必要な「C」すべき指標を追いかけますよね。
現場層(担当者個人)は、自身のパフォーマンスを最大化するのに必要な「C」すべき指標を追いかけますよね。
ここで経営層の方にお聞きします。
マネジメント層や現場層の方がどのような指標を追いかけているのかを知っていますか?
経営層の方が「C」している指標と、マネジメント層や現場層が「C」している指標は関連性がありますか?
ちなみに売上や利益の予算と実績のグロスの数値指標は、当然、それぞれの階層でモニタリングされていますよね。
しかし、その指標はただの「結果」を表す指標なので、後手のマネジメントしかできなくなってしまいます。
大事なことは「戦略の実行状況をモニタリングする指標」です。
私はこれまで多くの経営層の方とお会いし、「戦略実行のPDCAサイクル」の状況についてヒアリングしてきましたが、
「現場が何をモリタリングしているのかは知らない」
という回答を多々耳にしてきました。
また、現場の方にもお会いし、「戦略実行のPDCAサイクル」の状況についてヒアリングすると、
「経営層が重要視していることと全く関係のない指標」をモニタリングしているケースにも多々遭遇してきました。
当然のように、こういった企業の「戦略」は経営層だけが思い描く絵空事になっており、現場では「何となく」のレベルで共有されているに過ぎないことがほとんどでした。
現場層(担当者個人)が「経営層が何をモニタリングしているのか、経営会議でどのような指標を使って議論しているのか」を知らなくてもそれほど問題はありません。
しかし、経営層が「マネジメント層、現場層(担当者個人)が何をモニタリングしているのか」を知らないというのは、「戦略実行のPDCAサイクル」という観点から見ればやはり問題だと言わざるを得ません。
当然、マネジメント層が「担当者個人が何をモニタリングしているのか」を知らないというのも問題ですよね。
組織の上位にあたる立場の方は、戦略実行に向けて下位の人員が何をモニタリングしているかを把握している必要があります。
そして、自分たちが「C」している指標と、マネジメント層や現場層が「C」している指標に関連性を持たせる必要があります。
「戦略実行のPDCAサイクル」を最適に運用するための留意点として、この2点を忘れないでくださいね。
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